厚労省 「シスプラチン」など添付文書改訂を指示
公開日時 2003/11/03 23:00
厚生労働省は10月31日までに、抗がん剤「シスプラチン」(一般名、以下同)、
坑血小板剤「塩酸チクロピジン」、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み
阻害剤(SNRI)「塩酸ミルナシプラン」、結核化学療法剤「塩酸エタンブトー
ル」の4品目について、重大な副作用報告があったとして、使用上の注意を早
急に変更するよう日本製薬団体連合会を通じ各企業に指示した。
シスプラチンは、重大な副作用に狭心症、不整脈を追記する。塩酸チクロピジ
ンは、胆汁うっ滞型肝障害を追記。塩酸ミルナシプランは、「うつ症状を呈す
る患者は自殺企図のおそれがある」ことを重要な基本的注意の項に追記すると
ともに、重篤な皮膚障害と坑利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)を重大
な副作用として追記する。塩酸エタンブトールは、新たに禁忌の項を設け「本
剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」を追記するとともに、重大な副作
用にショック・アナフィラキシー様症状と、間質性肺炎・好酸球性肺炎を追記
する。
また、抗がん抗生製剤「塩酸アムルビシン」で、重大な副作用の項に汎血球減
少、胃・十二指腸潰瘍に関する記載を追記。以下の品目では副作用の追記(カ
ッコ内)を求めた。ロイコトリエン受容体拮抗薬・気管支喘息治療薬「モンテ
ルカストナトリウム」(肝機能障害、黄疸)▽非サイアザイド系降圧剤「メチ
クラン」(血小板減少)▽解熱鎮痛消炎剤「イブプロフェン」(無顆粒球症、
血小板減少)▽同「エトドラク」(溶血性貧血、血小板減少)▽プロトンポン
プ・インヒビター「オメプラゾール」「同ナトリウム」(錯乱状態)