健保連・副会長 医療費本体「前回より厳しいマイナスに」
公開日時 2003/12/11 23:00
健康保険組合連合会の下村健副会長は12月11日の定例記者会見で、次期診療報
酬改定について、「日本医師会は来年、会長選挙があるし、自民党も選挙を控
えていることから(診療サイドにとって)難しい状況下での改定だが、現在の
経済社会状況から、相場観としては明らかにマイナス改定」と述べた。
また、今回の薬価調査速報で乖離(かいり)率約6.3%が明らかになり、薬価、
材料費の改定幅が、前回改定の1.3%(医療費ベース)より縮小して1%程度
とされることを前提に、「診療報酬全体で前回並みの2.7%程度の引き下げを
要望する。医療費本体分だけで見ると(差は)1.7%という計算で、前回より
厳しくなる」と述べた。
さらに、これまでの中医協の議論で診療側委員が医療安全対策のために総額1
兆2500億円の引き上げを要求していることについて下村氏は、「安全対策だけ
やればいいということなのか、実際に財源を使うときには安全対策以外に使い
たいということなのか根拠がはっきりしていない。安全対策は『看板』なのか」
と疑問を呈した。