クラヤ三星堂 2社と経営統合、持株会社設立へ
公開日時 2003/12/14 23:00
クラヤ三星堂は12月12日、提携関係にあったアトル、エバルスと経営統合し持
株会社制へ移行すると発表した。3社の売上合計は04年3月期予想で1兆6300
億円となり、業界2位のスズケン、3位のアルフレッサとの差をさらに広げる。
卸再編は5大グループを中心とした最終段階へ突入した。
経営統合は、まず04年4月1日に株式交換によりアトル、エバルスの2社をク
ラヤ三星堂の完全子会社とする。同年10月にクラヤ三星堂を事業持株会社「メ
ディセオホールディングス」に社名変更したうえで、医薬品等卸事業を会社分
割。同事業を新設するクラヤ三星堂(新クラヤ三星堂)に承継する形をとる。
この時点で、3社及びこれまでクラヤ三省堂の連結子会社だった千秋薬品など
6社がメディセオHDの子会社となる。
新会社は06年3月期売上高1町7400億円、営業利益282億円を見通すなど、「
2兆円卸」が射程圏内に入った。今後は従業員1人当たり生産性2億円(現在
1億6000万円)の早期実現を目指し、グループ全体で1500人程度の人員削減を
進める。熊倉貞武クラヤ三星堂社長は12日の記者会見で、「(メーカー、医療
機関から)全国規模の大型卸への期待感が高まっている」と経営統合の意義を
強調した。