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【資料】平成16年診療報酬改定の基本方針(抜粋)

公開日時 2003/12/14 23:00

1 医療技術の適正な評価
(1)難易度、時間、技術力等を踏まえた評価
・「難易度」について、手術や処置などの医療技術を対象に、当該技術を行う
のに必要な医師の経験年数、医療提供者の必要人数、時間などを尺度とした評
価の精緻化を行う。
・「技術料」について、平成14年度改定で大幅に拡大された手術に関する施設
基準については、技術集積性とアウトカムとの関係に関する調査・分析を実施
することとする。ただし、地域性や緊急性の考慮、患者への情報提供の推進の
観点から、施設基準の在り方に関する当面の対応について引き続き検討する。
・チーム医療について、心のケアや入院患者への栄養、服薬に関する評価・指
導などの技術の具体的評価について検討する。
(2)栄養・生活指導、重症化予防等の評価
・生活習慣病等に対する指導管理や術後合併症等の予防技術に対する評価につ
いて検討する。
(3)医療技術の評価、再評価
・医師の基本的技術や各診療科固有の技術に関する評価について、有効性、安
全性、効率性、医療費に与える影響等を踏まえ、その評価の在り方について検
討する。
・手術料等の技術料に含まれる材料代や医療用具の使用コストについて、材料
代等の動向等にも留意しつつ適正な評価を図るとともに、技術評価におけるも
のと技術の関係について引き続き検討する。
・既存の技術について、陳腐化した技術の整理を行うとともに、臨床現場にお
ける技術の実施実態を踏まえた適切な評価の在り方について検討する。
・長期投薬に伴う管理及び判断の評価や注射薬にかかる調剤技術評価等につい
て検討する。
2 医療機関のコスト等の適切な反映
(1)疾病の特性等に応じた評価
<1>急性期入院医療
〇診断群分類別包括評価
・急性期医療に係る診断群分類別包括評価(以下「DPC」という。)について、
診断群分類の見直しを行うとともに、包括評価の範囲について検討する。
・重症患者等の受入実績や医師の研修機能などの特定機能病院の機能評価の在
り方について検討する。
・DPC導入の影響の検証を行い、その適用拡大等の提案を含め、今後の方針に
ついて検討する。
〇その他の一般の急性期入院医療
・DPC以外の急性期入院医療については、必要以上の転院、転棟が患者に与え
る影響や医療機関の機能分化の観点から、現行の平均在院日数による算定区分
や入院期間による入院基本料の逓減制等、評価の在り方等について検討する。
・集中的な治療が必要で看護の必要度が高い患者に対し、密度の高い医療を効
率的に提供する観点から、ICUに準ずる機能を有する治療室の評価について検
討する。
・一般病棟に長期間入院している患者について、必要な医療の特質に配慮しつ
つ、適正な評価を行う。
<2>慢性期入院医療
・180日を超えて入院している患者のうち、特定療養費の対象とならない患者
の要件について、診療の実態を踏まえ再検討する。
・慢性期病棟に入院している患者の他医療機関受診時の評価について、診療の
実態を踏まえ再検討する。
・慢性期の入院医療について、調査に基づき、患者特性に応じた包括評価につ
いて検討する。
<3>亜急性期(回復期)医療
・回復期リハビリテーション病棟の対象となる患者以外の患者に対する亜急性
期(回復期)医療について、一定の入院期間に在宅復帰等を目的とした地域一
般医療の提供を行う機能を有する病棟の評価について検討する。
<4>その他疾病の特性等に応じた医療の評価
〇救急医療
・新型救命救急センターの評価について検討する。
〇小児医療
・これまでの診療報酬上の取組の効果を検証しつつ、小児救急医療体制、特に
夜間診療体制に応じた評価や、専門的な小児入院医療等に対する評価の充実を
図る。
・新生児救急医療について、新生児入院医療管理加算の見直しを含め評価の充
実を図る。
〇精神医療
・精神科急性期医療の評価、地域への復帰を支援する医療の評価、在宅医療の
評価を進め、社会的入院の解消を図る。
〇在宅医療
・訪問診療・訪問看護などの評価の充実や在宅終末期医療の評価など在宅医療
の評価の推進を図る。
(2)医療機関等の機能に応じた評価
<1>入院医療
〇臨床研修機能
・平成16年度から導入される医師の新臨床研修制度については、公費による支
援制度との関係に留意しつつ、診療報酬上の対応について検討する。
〇地域医療支援機能
・医療機関の機能分化の推進や地域医療支援病院の承認要件の見直しを踏まえ、
紹介・逆紹介率の向上等のための評価の在り方について検討する。
〇その他の入院医療における機能
・一般病床・療養病床など、病床の機能に応じた評価の観点から、看護体制、
休日・夜間対応、後方支援病院確保等の観点に配慮しつつ、評価の在り方につ
いて検討する。
・有床診療所の入院について、地域における役割に配慮し、人員配置や機能に
応じた評価について検討する。
<2>外来医療
・外来医療における医療機関の機能分担の明確化の観点から、病院・診療所間
のその役割分担に応じた点数の在り方や患者が自己の病態に合った適切な医療
機関を選択できる仕組みについて検討する。
・外来医療について、かかりつけ医等機能の積極的評価を進めるとともに、平
成15年5月21日の再診料逓減制の見直しにかかる答申に付した意見について引
き続き検討する。
(3)その他のコストの適切な評価
・医療安全体制整備について、人的コスト・物的コストの実態を踏まえ、重点
的に評価すべき事項について評価を検討する。
・入院時食事療養費について、実態調査の結果や適切な食事提供のあり方を踏
まえ、評価の在り方について検討する。
3 患者の視点の重視
(1)情報提供の推進
・施設基準や医療機関の機能に関する情報提供をさらに推進していくため、情
報提供の推進方策について検討する。
・入院診療計画等診療や看護に係る計画等の情報提供を一層推進するための評
価について検討する。
・なお、標準的ガイドラインの開発などの提案については、引き続き検討する。
(2)患者による選択の重視
・患者による選択という観点を含め、特定療養費制度の基本的な在り方及び具
体的な評価について、引き続き検討する。
4 その他
(1)歯科診療報酬(略)
(2)調剤報酬
・医薬分業の評価について検討を行うとともに、患者の安全性の確保や医薬品
の適正使用の推進のため、患者の家族に対する情報提供、服薬管理の推進等の
評価の在り方、かかりつけ薬剤師の機能とその評価の在り方等について検討す
る。
・調剤基本料の区分等の在り方について検討を行うとともに、調剤料について、
長期投薬の処方実態を踏まえ、その評価の在り方について検討する。
(3)その他
<1>後発品の使用促進のための環境整備
<2>IT化の推進
・医療機関のIT化推進のための環境整備や薬剤名、主傷病名のレセプト記載の
問題に関し、引き続き検討する。
・診療報酬点数表の整理・簡素化、診療行為のコード化等について、引き続き
検討する。
5 診療報酬体系の在り方
(1)診療報酬体系の構造
・現行の点数評価を基礎に、「医療技術料」(ドクターフィー)、「施設管理
料」(ホスピタルフィー)などといった新たな区分への再編を検討するととも
に、薬剤・材料代等の「もの代」の位置付け等について引き続き検討する。
・加算・減算・逓減制・算定制限等の診療報酬上のルールについて、それぞれ
の基本的な考え方を整理し、可能な限り簡素化・合理化をめざす。
(2)老人診療報酬体系の在り方
・老人の心身の特性にふさわしい良質な医療の効率的な提供を図る観点から、
長期になりやすい入院期間や外来の多診療科頻回受診など老人の診療特性を踏
まえた適正な評価の在り方について検討する。

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