厚生労働省が２月２日までにまとめた「最近の医療費の動向」03年８月分によ
ると、医療費増額の伸びは-0.2％で、今年度に入って５ヵ月で唯一のマイナス
になった。同月は前年同期と比べ日曜日が一日多かったためで、この影響を補
正すると2.1％の伸びになり、休日補正後の数字では５ヵ月のうち最も高い。

02年10月の老人保健に関する制度改正と03年４月の被用者保険一部負担の３割
への引き上げの影響で、03年度上半期は当初、受診抑制が働いたとみられ、比
較的低い伸びを示した。しかし、月を重ねるごとに、同じく診療報酬改定がな
かった01年度全体の3.2％の伸び（休日の影響補正後3.3％）に近づきつつある。
「９月は前年より日曜日が１日少ないため、（補正前の）医療費の伸びはさら
に大きくなる」と、厚労省保険局調査課はみている。