厚労省 注入器不具合でアベンティス ファーマにドクターレター指示
公開日時 2004/03/07 23:00
アベンティス ファーマが輸入販売するインスリン自己注射用注入器「オプチ
ペンプロ1」で薬剤過量投与の恐れのある不具合が国内で7例報告され、厚生
労働省は3月5日、同社に緊急安全性情報(ドクターレター)配布を指示した。
操作方法を誤ると、最大で60単位の過量投与の恐れがあるという。同情報は、
(1)使用中のインスリンカートリッジを本体から外さない、外したら再利用
しない(2)カートリッジ交換は上に向けピストン棒を一番下に戻す(3)毎
回の注射の直前に正常動作確認のための空打ちを行う――ことを求めた。
同注入器は同社の持続性溶解インスリンアナログ製剤「ランタス注カート300」
専用の手動式医薬品注入器で、03年12月12日発売。3月3日現在の推定出荷数
は5万個。日本のほかドイツ、フランス、イギリスなど40ヵ国で販売されてい
るが、同様の不具合によると思われる低血糖症例が海外で3症例報告されてい
る。これとは別に同社は、ディスポ型の「ランタス注キット300」でも不具合
による過量投与が分かり、自主回収したかり。