厚労省・検討会 精神病床「7万床削減」報告書に明記へ
公開日時 2004/07/26 23:00
厚生労働省の「精神病床等に関する検討会」(座長・吉川武彦中部学院大学教
授)は7月26日、11回目の会合を開き、最終報告書をとりまとめた。これまで
の議論で取りざたされた、「10年で7万床減少」とする病床削減案について、
事務局のまとめ案では文言が削除されていたが、複数の委員が「具体的な数値
目標を入れるべき」と指摘。座長と伊藤雅治副座長(全国社会保険協会連合会
理事長)が今後、内容と体裁について相談の上、数値目標を盛り込むことにし
た。
4月の第7回会合で事務局が、「7万床減少」構想を提示したのに対し、長尾
卓夫委員(日本精神科病院協会副会長)らが、「数字に根拠がない」などとし
て異議を申し立てていた。その後、今月2日の第10回会合で、平均残存率、退
院率について上位3県平均を目標にすると、10年後の2015年には約7万5000床
を削減できるとする調査結果が示された。まとめ案はこれら目標値の算定式に
ついて記したものの、具体的な「目標」は設定していなかった。