厚労省 05年度予算概算要求21兆2673億円
公開日時 2004/08/29 23:00
厚生労働省は8月27日、05年度予算概算要求を発表した。一般会計は総額21兆
2673億円で、04年度予算額(20兆1910億円)から1兆762億円(5.3%)の伸び。
医薬品関係では、「予測・予防対応に向けた積極的な副作用対策」(5000万円)
を新規事業に掲げた。副作用の初期症状や典型的な症状、診断法を包括的にと
りまとめ「重篤副作用疾患別適正対応マニュアル」を作成。リスク因子の解明
と副作用の発生機序研究を推進し、副作用発生を低減した新薬開発を目指す。
副作用の事後対応型から予測・予防型への転換を図る。マニュアルは4年間で
120疾患について作成する。
また、小児用の適応、用法用量に関する情報が必要な医薬品に関し、使用法の
評価や整理を行う「小児に対する薬物療法の質の向上」も新規事業として掲げ
た。製薬企業の承認申請への指導に活用する。5年間で約100薬剤を対象に実
施する考えで、初年度は7100万円を計上。
その他、国立成育医療センターに、「妊婦のためのクスリ情報センター」を設
置。妊婦からの相談を通じ、妊婦の服薬情報やその後の出生児への薬の影響に
関する情報を収集、蓄積、データベース化。服薬指導や添付文書の改訂に活用
する。5100万円を計上した。
これら新規事業を含め「医薬品・医療機器の安全対策等の充実」で、131億円
(04年度128億円)を計上した。医薬食品局全体では、102億6600万円で、04年
度(100億9800万円)から1億6800万円(1.7%)の伸び。その他の医療・医薬
関連の新規事業は下段に掲載。