山之内・藤沢 アステラス中期経営方針、北米市場で年14%成長予想
公開日時 2004/11/09 23:00
山之内製薬と藤沢薬品工業は11月9日、05年4月1日に合併して誕生するアス
テラス製薬の07年度までの中期経営方針を発表した。07年度までの国内市場で
の年平均成長率4%以上に対し、北米市場は14%以上と設定。山之内の竹中登
一社長は「とくに北米市場で高い成長を求めて経営していく」と強調した。
北米市場では専門医フランチャイズ(移植・循環器・皮膚・感染症)でいっそ
う存在感を高めるとともに、ベシケアやフローマックスの泌尿器事業でPCP(
一般開業医)市場に段階的に参入していく方針。さらに08年度以降YM150(循
環器)、FK614(糖尿病)、YM443(消化器)、YM060(同)の上市を予定してお
り、「PCP市場でもう一段の飛躍を遂げたい」との考えを示した。
日本市場では発足時MR数は2700人とする。大部分のMRがエリア担当となるが、
精神病院・メンタルクリニックに対応する中枢領域MRを置く。将来、運動器
(リウマチなど)や泌尿器の専門MRの検討も行っていく考えを明らかにした。
藤沢の青木初夫社長は「グローバルメガの第一歩となるが、これで十分とは考
えていない。1足す1は2ではなく、掛け算になって効果として出てくるよう
に努力する。次の事業機会を捉え、投資、戦略展開をしていきたい」と述べた。
●07年度の数値目標
医療用医薬品事業の収益力(04年度予想単純合算)
売上高 1兆円(8200億円)
営業利益 2500億円(1650億円)
研究開発費 1450億円(1400億円)
●シナジー効果(単純合算との比較)
売上シナジー 約250億円
コストシナジー 約400億円(人件費160億円、その他240億円)
●主力製品売上(04年度予想、単位:億円)
ハルナール 1250(1350)
プログラフ 1400(1178)
リピトール 1150(860)
ガスター 650(745)
ミカルディス 500(240)
アデノスキャン 400(327)
プロトピック 300(211)
抗感染症薬計 650(692)
中枢系薬剤計 750(469)