データモニター 大日本・住友合併は大日本に不利な部分も
公開日時 2004/12/02 23:00
データモニター日本支社は12月2日、大日本製薬と住友製薬の合併について
「住友の暗い未来を明るく照らすものだが、大日本にとっては企業規模やパイ
プライン以外の面で好条件とは言いがたい部分もある」などとする専門アナリ
ストの見解を発表した。
合併決断に至った理由について「両社がこれまで依存してきた欧米主要企業か
らのライセンス製品の減少により、方向転換を余儀なくされた」と分析。
合併によるパイプラインのインパクトは大きいと両社が予測していることに対
しては、「開発後期段階にあるパイプラインにそれほどの可能性は見込めない」
とし、「成長を後押しするさらなるM&A可能性の模索が必要」と指摘している。
合併発表に先立ちデータモニターは、住友の処方薬売上は03年の10.8億ドルか
ら10年に8.2億ドルに落ち込む一方、大日本は10.1億ドルから14.9億ドルに伸
びると予測していた。また、合併によるパイプラインの売上は10年の新会社売
上予測全体の6.5%を占めるに過ぎないと予測している。