中医協・総会 「見直し基本的合意」に危機感
公開日時 2004/12/23 23:00
中医協は12月22日、総会を開き、尾辻厚労相と村上規制改革担当相による「中
医協の在り方の見直しに係る基本的合意」について、事務局の厚労省保険局医
療課から説明を受けた。「見直し」について委員らは「遺憾の意」を表明。星
野進保会長は、「メンバーや枠組みが現行制度から大きく外れると、次回の06
年度診療報酬改定ができなくなる恐れもある」と危機感をあらわにした。
見直しは、汚職事件を教訓として同17日に両相が合意。今年度中の早期に、医
療関係者や労使等の利害関係者以外で構成する「有識者会議」を厚労相の下に
設置し、診療報酬改定や中医協の機能、役割について検討するとしている。公
益機能の強化などが具体的な検討項目に挙がっている。
星野会長は、「天から降ってきたような話で、事務局レベルで回答できないの
は承知」とした上で、「中医協は、自由な価格競争ができない社会保険医療の
『擬似マーケット』で、売り手である医療提供側委員と、買い手である保険者
側がやり取りをする場として機能している。データに基づく改定を実施してお
り、現在の構成をくずすのは問題だ」とした。支払い側、診療側の複数の委員
も同様に、不信感を示した。