厚労省 冠動脈ステント治療で2週に1度の血球算定を
公開日時 2005/01/17 23:00
厚生労働省は1月17日までに、抗血小板剤「塩酸チクロピジン」(第一製薬の
「パナルジン」など)と、同剤を使った薬剤溶出型冠動脈ステント「Cypher
(サイパー)ステント」(ジョンソン・エンド・ジョンソン)に関する安全対
策で、同剤投与開始後2ヵ月は2週間に1回の血球算定が行われるよう、関連
企業に適切な情報提供を指示した。
安全対策は具体的には、関連企業が患者の同意を条件に、同剤投与開始日、ス
テント留置日など情報提供を医療機関から受ける。患者の転院先についても把
握する。また、これらデータをもとに、適正使用のために必要な情報を医療機
関に提供し、血球算定など臨床検査を促す。
厚労省によると、同ステントは薬事承認の04年3月から同12月までに4万3531
本が使用され、留置後30日以内の血栓症が42例報告された。これら血栓症の原
因はすべて、「ステントを左冠動脈主幹部、入口部、分岐部病変に使用しない」
といった禁忌症例、再狭窄病変に使うといった適応外使用によるものという。