厚労省・検討会 妊婦の服薬指導で情報収集方法など議論
公開日時 2005/01/18 23:00
厚生労働省の「妊婦の服薬指導等の収集に関する検討会」(座長・佐藤郁夫国
際医療福祉病院院長)が1月18日、初会合を開き、国立成育医療センター内に
05年度設置する「妊婦のためのクスリ情報センター」(仮称)で行う事業内容
に関し、議論をスタートさせた。同様の事業を先駆的に実施しているカナダの
マザーリスク・プログラムを参考に、日本独自のシステムとして、情報収集や
提供の内容、方法、対象者をどのようにするか、今後詰めていくことを決めた。
また、各委員が、所属施設で独自に行う同様の事例を紹介。聖路加国際病院生
殖医療センターでは、「妊娠と薬相談クリニック」受診者の81%は医師からの
紹介を受けており、妊娠中の薬剤の影響に関する情報が医師に適切に伝わって
いないことが浮き彫りになった。服用していたのは、中枢神経系用薬、消化器
官用薬などの慢性疾患にかかわる薬剤が多かった。
国家公務員共済組合連合会虎の門病院では、「妊娠と薬相談外来」受診者の60.
4%は、胎児の器官形成期に当たり悪影響の危険が高いとされる「絶対過敏期」
に、薬剤を服用していた。