厚労省予算案 医療費の国庫負担を0.9%増に抑制
公開日時 2005/12/21 23:00
財務省は12月20日、06年度予算財務省原案を各省庁に内示した。厚生労働省予算案は
前年度比0.6%増の20兆9417億円。うち社会保障関係費は0.9%増の20兆4149億円。社
会保障関係費のうち、医療費は、国保対策で553億円増を見込むものの、診療報酬の
マイナス改定(3.16%)による減少分が約2390億円、医療制度改革に伴う減少分も約
900億円となるなど、0.9%増の8兆1586億円に抑えた。復活折衝を経て24日に正式決
定する。
医薬品分野では、安全対策関係が前年度より7億円減少したのに対し、産業育成関係
は8億円増額。「医薬品・医療機器の安全対策」が122億円から115億円に減額される
一方、治験環境の整備など「医薬品・医療機器産業の国際競争力の強化」は54億円か
ら62億円に増えた。
重点化するがん対策と生活習慣病対策は前年度を上回る予算額。がん対策は15億円増
の159億円。新規事業では「抗がん剤の治験とがん治療法の臨床研究の推進」(1億
円)と「がん対策を総合的に推進するための戦略研究」(5億円)、「がん対策情報
センター(仮称)の設置」(13億円)などを盛り込んだ。
一方、生活習慣病対策など「健康フロンティア戦略の更なる推進」も1027億円から12
99億円に増加。メタボリックシンドローム対策(2.1億円)、若年期の肥満予防対策
(7200万円)を新規事業として計上した。