沢井製薬 子会社メディサ新薬、住商グループに第三者割当
公開日時 2006/01/23 23:00
沢井製薬は1月23日、子会社のメディサ新薬が住友商事とその子会社・住商メ
ディケムを引き受け先とする第三者割当増資を実施すると発表した。沢井は今
後、抗がん剤の後発品販売を本格化したい考えで、幅広い原料調達を可能にす
るとともに、病院への知名度向上が狙えるため住商の資本参加を受け入れるこ
とにした。
発行株式は3230株で、総額は12億2740万円。増資後のメディサ新薬の株主構成
は沢井製薬約65%、住友商事約20%、住商メディケム約15%。沢井、住商の両
社は以前、原料の関係で提携を結んだ経緯がある。記者会見で北川信夫・住友
商事代表取締役常務は「国の後発品推進策に加え、自社も事業の川下展開を考
えていた」と説明、澤井弘之・沢井製薬社長は「住友商事のネームバリューで
信頼性が高まる」と期待感を示した。
メディサ新薬の売上は約40億円で、沢井製薬のほか新薬メーカーにも後発品を
販売している。市場の拡大が予想されるなかで、国内では認知されにくかった
抗がん剤に特化して製品開発を進める。5年先までに10品目(先発品の市場規
模約1000億円)の発売を目指す。