薬食審・安対調査会 パキシル、18歳未満への使用で添付文書改訂へ
公開日時 2006/01/29 23:00
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(座
長:松本和則・国際医療福祉大教授)は1月27日、SSRIパキシルに関して、18
歳未満の患者(大うつ病性障害患者)を投与禁忌から外す方針を決めた。近く
添付文書を改訂する。
欧米での自殺念慮や自殺企画を誘導するとの報告を受けて、国内で投与禁忌と
なっていた。国内の学会からの要望や、米国・EUでも現段階では禁忌扱いとは
なっていないことを踏まえ見直した。
「禁忌」の欄から「18歳未満の患者(大うつ病性障害患者)」を削除する代わ
りに、「警告欄」で「自殺に関するリスクが増加するとの報告もあるので、本
剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討するこ
と」などと記載し、注意を喚起することにした。
パキシルも含めSSRIに関して18歳未満の患者での有効性や安全性を調べたプロ
スペクティブ調査がないことから、検証試験の必要性が指摘されており、既に
試験の準備段階にあることも報告された。