厚労省・部会 医師国家試験改善策、受験回数の制限を検討
公開日時 2006/08/16 23:00
医師国家試験の改善をめざす厚生労働省の検討部会は8月11日、09年度の国家
試験から受験回数制限を設けることを検討する方針を決めた。実技試験の導入
も検討する。来春をめどに報告書を取りまとめ、医道審議会医師分科会に報告
する。同日開催した初会合で検討する内容を確認した。
医師国家試験の見直しを巡っては、医師国家試験改善検討委員会が03年4月に
報告書をまとめて以来、厚生労働省が4年ぶりの改善策を打ち出すことになる。
前回の改革で見送られた受験回数制限や実技試験の導入が焦点だ。
新卒の合格率が93.3%であるのに対し、2回目受験者は78%、3回目は53%と
いった具合に受験回数を重ねる「多浪生」の合格率は下がる傾向にある。受験
回数に制限を設けることで、学生自身の進路変更を促すほか、医師の適性が低
い学生を排除するのが狙い。一方、実技試験は、学生の臨床能力を客観的に評
価するため、国家試験の項目に盛り込む方向で検討に着手する。臨床現場で活
躍できる人材を確保したい考えだ。