医師の生成AI活用 勤務医の約4割が日常業務に利用 「AI活用企業」は武田薬品がトップに ミクス調査
公開日時 2026/02/03 04:52
医師の3人に1人が生成AIを活用していることが、ミクス編集部が実施した「医師が求めるMR調査2026年版」から分かった。医師の生成AIに対する興味・関心を尋ねたところ、「活用している」との回答は全体の約3割で、勤務医は約4割に達した。活用例では、勤務医を中心に「興味ある論文の要約作成」が約半数を占めた。また、「興味ある医薬品情報の収集」や「講演資料の作成」も約3割あり、医師の日常業務のパートナー的位置づけになりつつある状況が読み取れた。一方、医師が想起する「AI活用企業ランキング」では、武田薬品がトップに輝いた。
調査は25年12月10~11日、医師850人(開業医400人、勤務医450人)を対象にインターネットで実施。生成AIへの興味・関心を聞いたところ、「活用している」は31.1%(開業医21.5%、勤務医39.6%)で最も高かった。次いで、「将来的に活用したいと考えている」は29.5%(開業医28.3%、勤務医30.7%)。
◎「活用している」、「将来的に活用したい」を合わせると6割超 勤務医は7割
「活用している」、「将来的に活用したい」を合わせると60.6%に上り、開業医では49.8%、勤務医では70.2%となる。ミクス編集部が行った24年調査(46.2%)、25年調査(51.1%)と比べても医師の生成AI活用は大幅に増加しており、医薬品情報を含む「情報源」としての活用が浸透しつつある状況が読み取れた。
◎具体例は論文要約が47.3% 情報収集や資料作成でも重宝
具体的な活用例としては、「興味ある論文の要約作成」が47.3%(開業医33.7%、勤務医53.9%)で最も多く、「興味ある医薬品情報の収集」が32.6%(開業医31.4%、勤務医33.1%)、「AIを使った講演資料の作成」が29.5%(開業医25.6%、勤務医31.5%)、「業務とは関係ない趣味での活用」が26.9%(開業医33.7%、勤務医23.6%)、「興味ある複数の論文の要約作成と論文比較」が25.0%(開業医12.8%、勤務医30.9%)―と続いた。生成AIが得意とする情報収集や資料作成の効率化の面で特に支持を集めていることが見て取れた。
自由回答を見ると、「診断困難な病態の推定」(消化器科勤務医)や「治療技法とか病態の文献をエビデンスベースで検索させて効率化させている」(精神神経科開業医)との声もあった。要約や情報収集に限らず、臨床現場での意思決定をサポートするツールとしても活用が広がっているようだ。
◎「AI活用が進む製薬企業」 武田薬品が首位 ファイザー、日本リリーも上位に
「AI活用が進んでいると想起される企業」について医師に聞いたところ、トップは武田薬品(4.8%)。次いでファイザー(4.4%)、日本イーライリリー(4.1%)、中外製薬(3.4%)、第一三共(2.9%)―と続いた。上位にはAIの積極的な活用を打ち出している企業が名を連ねた。近年のMR数減少や各社の注力領域シフトなど、医師とMRのコンタクト機会が減る中で、AIの活用が医師にとって製薬企業を評価する軸の一つになる可能性も見えてきた。