厚労省 医薬品のヒヤリ・ハット報告、3ヵ月間で93件
公開日時 2006/09/21 23:00
厚生労働省は9月21日、今年2月15日から3ヵ月間に寄せられた医薬品に関す
るヒヤリ・ハット事例が93件に達したと公表した。このうちメーカーなどの対
策が「必要」または「可能」とした報告は14件で、全体の15.1%だった。医薬
品医療機器総合機構が調査・分析した。
メーカーなどの対策を求めた事例をみると、粉末が入ったバイアルと溶解液に
分かれているステロイド剤「ソル・メドロール」について、看護師が溶解液だ
けを誤って喘息患者に投与した報告があった。総合機構は、溶解液には「ソル・
メドロール」との表示があるなど「判別しにくいことも考えられる」と分析。
溶解液の取り扱いが異なる製品もあるため、メーカー側に包装方法や表示方法
の検討を求めた。
メーカー対策の必要性が低いとした事例は、がん性疼痛治療薬「デュロテップ
パッチ」に関する報告が11例あった。パッチを剥がす時期を間違える例が最も
多い。その防止策としてメーカーが医療機関に注意喚起を促すシールを配布す
るといった対策がすでに行われているため、次第に報告件数が減っていくとし
ている。