ソラフェニブ 日本人でのフェーズ2、部分寛解15%・安定状態73%
公開日時 2006/11/13 23:00
独バイエルの腎細胞がん治療薬「ネクサバール」(ソラフェニブ、海外で発売、
国内で申請中)の日本人の腎細胞がん(RCC)を対象にしたフェーズ2試験で、
有用性が示されたことが11月7日から10日までチェコ・プラハで開かれた「第
18回EORTC-NCI-AACRシンポジウム」で明らかになった。フランスのギュスタフ・
ルーシーがん研究所のBernardEscudier氏が発表したもので、同剤の日本人で
のフェーズ2試験の結果が発表されたのは世界的で初めて。
同試験は131例の日本人の進行性腎細胞がん患者を対象に行われた多施設共同
試験で、ソラフェニブを1日2回投与。有効性の評価が可能だったのは129例
で、部分寛解(PR)に至った患者は14.7%、安定状態(SD)は72.9%。78.3%
の患者で腫瘍縮小が確認されたほか、無憎悪生存期間(PFS)の中央値は8ヵ
月であった。一方、報告された副作用はほとんどがグレード3~4で、手足皮
膚反応が9%、高血圧が12%、リパーゼ値の変動が31%であった。