新医薬品産業ビジョン 製薬企業の方向性で5タイプを提示
公開日時 2007/07/23 23:00
厚生労働省は7月23日、「新医薬品産業ビジョン(仮称)」案を公表した。4
月の官民対話で策定した「革新的医薬品・医療機器5か年戦略」に合わせて産
業界が飛躍を遂げれば、欧米と並ぶ世界の新薬開発拠点となることは十分可能
と明言。
国際競争の新たなステージに対応し、適正な規模への拡大、世界をリードでき
る領域の追求、競争力のある製品群の充実などが実現すれば、世界の主要企業
と新薬開発を競うことは十分可能で、世界で開発される新有効成分の4分の1
から、3分の1を日本発とすることも不可能ではないとも指摘した。
製薬企業の方向性としては、これまでの「メガファーマ」「スペシャリティフ
ァーマ」「ジェネリックファーマ」「OTCファーマ」に、医療を支える基礎的
な医薬品または必須医薬品(ワクチン、輸液、血液製剤、局方品など)を効率
的かつ安定的に供給する「ベーシックドラッグファーマ」を加えた5タイプを
提示。
「メガ」に関しては「今後の世界の医薬品開発をリードするブロックバスター
中心ではない新しいタイプのグローバルメガファーマの一角を少なくとも1~
2社は目指すことが期待される」とした。
「スペシャリティ」は、「グローバルニッチファーマ」(比較的規模の小さい
企業でも大きな研究開発の成果を活かして成長)や「グローバルカテゴリーフ
ァーマ」(得意分野に研究開発を絞り込んで国際競争力を強化)を目指すこと
が求められると明記した。