薬食審・医薬品第一部会 ファイザーの禁煙補助薬の承認を了承
公開日時 2007/11/25 23:00
厚生労働省の薬食審医薬品第一部会は11月22日、ファイザーの禁煙補助薬チャ
ンピックス錠(一般名:バレニクリン酒石酸塩)など5品目の承認を了承した。
12月に開催予定の薬事分科会を経て、正式承認される見通し。
チャンピックスは、ニコチン依存症の喫煙者に対する禁煙の補助を効能・効果
とする。α4β2ニコチン受容体に部分的に作用する薬剤で、昨年6月29日に
申請された。禁煙促進の動きを背景に、日本肺癌学会からの要望やニチコン製
剤を使うことができない過敏症患者がいることから迅速審査品目となっていた。
米国では自殺念慮や異常行動の報告を受けFDAが注意を促すなどの動きがあり、
国内では添付文書で注意喚起することとしている。
ノーベルファーマのノベルジンカプセル(酢酸亜鉛水和物)は体内に銅が溜ま
る遺伝疾患ウィルソン病治療薬。食物に含まれる銅について腸管での吸収を阻
害することで、病状の進展を抑制する。患者数は約6000人で希少疾病用医薬品。
欧米では26ヵ国で承認されている。これまでにない作用機序の薬剤であるため
薬事分科会で改めて審議する。
旭化成ファーマのリコモジュリン点滴静注用(トロンボモデュリンアルファ・
遺伝子組換え)は、汎発性血管内血液凝固症(DIC)を効能・効果としている。
血液凝固の原因物質であるトロンビンの生成を抑えることで、血液凝固を阻害
する。同剤も分科会で再度審議する。
そのほか、千寿製薬の春季カタル治療薬タリムス点眼液(タクロリムス水和物)
、ファイザーの肺動脈性肺高血圧症治療薬レバチオ錠(シルデナフィルクエン
酸塩)の承認を了承した。