帝人 新社長に帝人ファーマの大八木社長が内定
公開日時 2008/01/28 23:00
帝人は1月28日、同日開催の取締役会で、新社長に現専務取締役CSO兼医薬医
療事業グループ長で帝人ファーマの社長を務める大八木成男氏が就任すること
が内定したと発表した。大八木氏は同日に開いた記者会見で、「医薬事業だけ
とか樹脂事業だけではなく、コングロマリット(複合企業グループ)を目指し
ていく。海外で存在感のある企業を目指したい」と就任に向けての抱負を語っ
た。医薬医療事業については「次の手は在宅医療の世界展開。欧州、米国、ア
ジアの3極で積極的に展開を図る。医薬事業では一定の研究開発投資を継続し、
場合によってはM&Aも行い、大きくしていく」と述べた。
新社長就任は6月20日開催予定の定時株主総会後の取締役会で決定される。現
社長CEOの長島徹氏は取締役会長に、現取締役会長の興津誠氏は顧問役に就任
する予定。長島氏は01年11月から社長を務めていた。
会見で長島社長CEOは、大八木氏が新社長に内定した理由を「積極的に考えて
いける方。グローバル化の拡大でも在宅医療の推進をはじめ、米国の在宅医療
関連企業の買収を成功させた。次の2段階、3段階(の打ち手)も準備してい
る。この1年間はCSO(最高戦略〔企画〕責任者)として経営企画にも携わっ
たので、素材事業についても相当明るくなった。能力と実力を踏まえて決定し
た」と語った。
大八木氏は60歳。1971年に慶応大学経済学部を卒業し、同年帝人に入社。一貫
して医薬医療畑を歩み、02年6月に帝人グループ専務執行役員(医薬事業本部
長)に就き、03年4月から医薬医療事業グループ長を兼務。同年10月には医薬
医療事業を分社化してスタートした帝人ファーマの社長に就任。06年6月から
帝人の専務取締役、07年4月からCSOを兼務していた。