日本新薬・前川社長 単独での生き残りを、産婦人科を重点領域に追加
公開日時 2008/02/24 23:00
日本新薬の前川重信社長は2月22日に会見し、「大手製薬企業とは一線を画し
た事業推進をしなくてはいけない」と述べ、自社単独で生き残りを図る方向性
を強調した。後発品事業には参入しない方針。泌尿器科、産婦人科で営業支援
体制を強化したことも明らかにした。
販売の重点領域は、従来は「泌尿器科」「整形外科」「血液内科」の3領域だ
ったが、月経困難治療剤「IKH-01」の承認申請を受けて「産婦人科領域」を加
え4領域とした。現在MRは520人。IKH-01は期待の新薬で売上50億円を目指す。
一方、営業本部長直轄の組織として「泌尿器科再構築グループ」と「ウィメン
ズヘルスケアチーム」を設置。マーケティング戦略の企画・立案を行い、泌尿
器科と産婦人科領域の営業支援の強化を図る考えを示した。前者で4人、後者
で3人の専任スタッフを配置したという。
今後のM&Aの方針については「化合物ベースで他社と様々なアライアンスを組
んでいる。大手企業とは一線を画した事業を推進し、大手が手がけられない市
場や領域で特徴的な製品開発を目指したい。アンメット・メディカルニーズ領
域を開発の中心にしていきたい」と語った。後発品事業の参入については「事
業を推進するにはかなり体力が必要。価格競争になるし、中堅企業のため体力
的にコスト競争力はない。進出する気はない」とした。