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原田明久ファイザークリニカル・リサーチ統括部長 日本の遅れを危惧

公開日時 2008/02/27 23:00

ファイザーの原田明久クリニカル・リサーチ統括部長は2月26日の北里・ハー
バードシンポジウムで講演し、臨床開発実施地域としてアジア諸国の台頭が著
しいと強調。「日本国内にR&D投資を呼び込むために魅力ある国にしなければ
いけない」と述べた。メーカーの臨床開発関係者で構成する「R&Dヘッドクラ
ブ」を代表して述べたもの。

原田氏はアジアの医薬品市場は成長率も高く、欧米メガファーマが中国やイン
ドなど日本以外に研究開発拠点を相次いで設置していることから、日本が遅れ
をとることに危惧を示した。日本に投資を呼び込むには、▽インフラストラク
チャーの早急な整備▽審査プロセスの改善▽幅広い形での人材育成――が重要
とし、投資が増えれば開発力を高めることにもつながると述べた。

07年にR&Dヘッドクラブが行った調査によると、EDC(電子的臨床試験情報収集
システム)の普及率は欧米に比べて圧倒的に低く、病院経営者の臨床試験への
理解不足もあり、インフラがまだ未整備であると報告。

また、06年調査では、各疾患領域で日本は欧米と比べて臨床試験費用が2倍強
であることが判明(同一プロトコールの比較ではない)したが、今後、同一プ
ロトコールでの支払い項目を並べ、どの項目がコスト高なのか詳細に検証を進
めることを明らかにした。

審査当局に対しては、分子標的薬などの上市の増加に伴い全例調査の対象品目
が増えてきたことについて「本当に意味のある調査なのか考える必要がある」
と問題視。また、アジア地域との共同治験が増えていくことを踏まえ、「人種
差の問題も含めてエビデンスを積み重ね、行政がリーダーシップを発揮し、見
解を示してほしい」と要望した。

国際共同治験の参画方法に関しては、地域特有の疾患で日本主導で進めるのか、
それとも1地域として参加するのか「岐路に立っている」と述べた。

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