バイエル薬品のジャン－リュック・ロビンスキー社長は４月22日の春季記者懇
談会で、市場成長率の２倍を超える成長を可能にし、５～10年後に売上目標20
00億円を達成する方針を示した。成長の牽引役は、ゼチーア（高脂血症）やネ
クサバール（腎細胞がん）に加え、今後上市を見込むフォスレノール（高リン
血症）、リバロキサバン（血栓塞栓症）。

同社は昨年の旧日本シエーリングとの統合により、国内市場で24位から18位に
浮上。「スペシャリティファーマ」のリーダーを目指す方針で、開発費の79％
を投入する計画。うち36％をネクサバール（胃がん、肝細胞がんの適応拡大）
とリバロキサバンに集中投資する。

開発面では海外のポートフォリオを迅速に国内に取り入れるとともに、全ての
領域で国際共同治験に参画するとした。08年に予定する治験の57％は国際共同
治験（14％がアジア治験）で、ネクサバールの適応拡大（アジア）やVEGF-Tra
p-Eye（加齢黄斑変性）のフェーズ３など。

MR数は1221人。事業部別では、診断薬229人、血栓止血33人、オンコロジー74
人、プライマリーケア786人、専門治療薬46人、ウイメンズヘルス53人。オン
コロジー領域のMR数はネクサバールの肝細胞がんの適応拡大に伴い、増員を検
討する考え。