武田薬品 営業利益7.7%減、大型買収で08年度大幅減益へ
公開日時 2008/05/11 23:00
武田薬品工業は5月9日、08年3月期通期決算を発表した。医療用医薬品の売
上は国内で前期比2.9%増、海外で8.2%増(アクトス520億円増)となり、連
結売上高は5.3%増と17期連続増収。しかし、研究開発費が42.7%増の2758億
円となり、営業・経常利益は減益。研究開発費は当初2300億円の計画だったが、
米セルジェネシスからの前立腺がんワクチン導入(50億円)や米アムジェンか
らの血管新生阻害剤モテサニブなど13品目導入(300億円)などで膨らんだ。
純利益は前期に追徴税571億円を計上した関係で5.9%の増益。
09年3月期は、TAP社の会社分割による完全子会社化と、ミレニアム買収に伴
い、研究開発費にインプロセスR&D費を一括費用計上(TAP500億円、ミレニア
ム1200億円)するほか、販売管理費に無形固定資産償却費を計上(300億円、7
00億円)するなどで大幅減益予想。
〔連結業績(前期比)09年3月期予想(08年3月期比)〕
売上高 1兆3748億200万円(5.3%増)1兆5700億円(14.2%増)
営業利益 4231億2300万円(7.7%減)2400億円(43.3%減)
経常利益 5364億1500万円(8.3%減)2600億円(51.5%減)
純利益 3554億5400万円(5.9%増) 1600億円(55.0%減)
研究開発費 2758億円(42.7%増)4850億円
〔07年度(前期比%)、億円〕
ブロプレス 1371(6.1)
リュープリン664(3.3)
タケプロン 648(11.8)
ベイスン 528(-5.2)
アクトス 416(23.6)
エンブレル 188(65.3)
ベネット 165(1.9)
アイソボリン125(-10.5)
セルタッチ 123(-2.9)
グロベニン 88(2.3)
パンスポリン84(-22.9)
ダーゼン 77(-5.2)
リウマトレックス77(11.6)
ファーストシン64(-7.5)
ロイコボリン53(-20.8)
〔国際戦略品連結07年度(前期比%)、億円〕
ピオグリタゾン 3962(17.8)
カンデサルタン 2231(8.2)
ランソプラゾール1487(-1.4)
リュープロレリン1240(-2.7)