厚労省・検討会 医薬品の安全対策、先進的な取組みを6例収集
公開日時 2008/05/12 23:00
厚生労働省の医薬品安全使用実践推進検討会は5月12日、昨年度から医薬品の
副作用情報の活用策などで先進的に取り組む医療機関の事例を収集していた日
本病院薬剤師会からの報告を受け、中間とりまとめを行った。アンケートと実
地調査に協力した5病院から6事例を収集。今年度は、さらに事例数を増やし
年度末にも報告書としてまとめる予定。
事例は、アンケートと実地調査により新薬採用時の安全性情報の取り扱いや院
内安全対策の事例、製薬企業が提供する安全情報の活用状況などを調査協力施
設から収集。虎の門病院(東京都)、渓仁会手稲渓仁会病院(北海道)、新生
会高の原病院(奈良県)、久仁会鳴門山上病院(徳島県)、鹿児島大学医学部・
歯学部付属病院(鹿児島県)が協力に名乗りを上げていた。
具体的な事例では、添付文書改訂前にMRから提供された海外措置情報をもとに
薬剤師が迅速に対応し処方医に情報提供したケースなどが報告された。これら
に対し、委員からは、さらに小規模の医療機関などからも事例を収集するなど、
幅広い医療機関が使えるものにするべきとの意見などが相次いだ。厚労省では、
今年度にさらに小規模の医療機関のケースなどを集めたいとしている。年度末
には報告書をまとめ、普及啓発を進める方針。