扶桑薬品 3月に自主回収したヘパリン製剤、供給再開へ
公開日時 2008/05/15 23:00
扶桑薬品は5月15日、3月から自主回収をしていた血液凝固製剤「ヘパリンナ
トリウム製剤」の供給を14日付で再開したと発表した。使用した原薬に、原因
とされる不純物の混入が確認されなかったことや、医療機関に調査し製剤に問
題がみられなかったこと、適切な品質管理体制が確立できたためとしている。
5月2日付で発表した一部のヘパリンナトリウム製剤の自主回収は継続中とし
ている。
ヘパリン製剤を巡っては、米国でバクスター社が販売するヘパリン製剤の副作
用の急増に伴い、同社と同じ製造所で精製された原薬を使用していた扶桑薬品
と大塚製薬工場、テルモの3社が3月8日から予防的安全確保措置として自主
回収を進めていた。しかし、同剤は医療現場のニーズが高く、回収時に明らか
でなかった混入物質(高度に硫酸化されたコンドロイチン硫酸)の検出方法が
FDAから公表されたことなどを受け、厚生労働省が4月22日に薬食審・医薬品
等安全対策部会安全対策調査会を開催。品質管理や安全性に関する情報の収集・
提供を徹底するなどの対応策をまとめ、自主回収した製品の供給再開の道筋を
つけていた。