埼玉医大・竹内教授 アクテムラはTNF阻害剤とMTX併用に匹敵する効果
公開日時 2008/05/25 23:00
埼玉医科大学総合医療センターの竹内勤教授(リウマチ・膠原病内科)は5月
22日、関節リウマチ(RA)への適応追加が4月に承認されたアクテムラ(中外
製薬)の説明会で講演し「TNFとは異なる炎症性サイトカインのIL-6を標的と
したアクテムラは単剤で、TNF阻害剤とMTX(メトトレキセート)併用による効
果に匹敵する。薬剤選択肢が増え、より優れた治療を提供できる」と期待を示
した。
竹内氏は国内で実施された3種類の臨床試験(後期フェーズ2、SAMURAI試験
=フェーズ3、SATORI試験=フェーズ3二重盲検並行群間比較試験)の成果を
報告。臨床症状の改善度をみるACRで非常に高い効果が得られたことや、有意
差をもって関節破壊の進行度を抑えたことなどを指摘。
中和抗体発現頻度の低さや、重篤な感染症の発現率がレミケード、エンブレル
とほぼ同程度だったことも報告した。副作用にはLDL増加などが目立ったが、
スタチン系製剤でコントロールできたという。