明治製菓と明治乳業 来年4月に共同持ち株会社設立による経営統合
公開日時 2008/09/11 23:00
明治製菓と明治乳業は9月11日、来年4月1日に共同持ち株会社「明治ホール
ディングス」を設立し、経営統合すると発表した。医薬品事業についてホール
ディングス社長就任予定の明治製菓の佐藤尚忠社長は記者会見で、「感染症、
中枢神経、ジェネリックを三本柱とするスペシャリティファーマをつくるとい
う路線は変わらない」と述べ、統合後も健康分野を含めて成長事業として重視
していく姿勢を示した。また、遅れている海外展開もテコ入れし、来年5月に
示す中期経営計画で海外戦略についても明らかにするとした。
両社は、少子高齢化による市場規模の縮小や世界的な原材料の高騰といった市
場環境の変化に対し、統合により事業規模を拡大し、成長力を強化することで
乗り切りたい考え。両社合わせた売上高は約1兆1000億円、経常利益約280億
円で、日本で5位の食品メーカーとなる。
当面は、持ち株会社の傘下に明治製菓と明治乳業を置くが、2年以内に薬品、
健康・栄養、菓子、乳製品など事業会社に再編する方針。11年度には売上高1
兆3000億円程度、経常利益500億円程度を目指す。佐藤社長は、高齢化や健康
志向の高まりをにらみ「健康事業分野は、薬品事業の強みを生かし、新たな事
業の柱としたい」と述べた。