米メルク 万有製薬のつくば研究所を閉鎖
公開日時 2008/10/23 23:00
全世界的な組織再編成を打ち出した米メルクは10月22日、新たな基礎研究戦略
を発表し、研究所の統合を進め、その中でつくば(日本)、シアトル(米国)、
ローマ(イタリア)の3研究所を09年12月までに閉鎖する方針を示した。つく
ばには約450人の社員がいるが、「対応は検討している」と述べるにとどまっ
ている。
子会社の万有製薬によると、新戦略では4研究所が研究を進めることになる。
米ボストンはがん、筋骨格系・呼吸器系・免疫系・内分泌系疾患、米ローウェ
ーは糖尿病・肥満、動脈硬化・循環器系疾患、米ウェストポイントはニューロ
サイエンス・眼疾患、ワクチン、カナダのメルクフロストは感染症を、それぞ
れ主に担当する。
これによりどの程度の人員、コストの削減になるかは明らかにしていない。万
有製薬は「コスト削減が先にあってモデルを考えているわけではない。研究を
効率化してスピードアップし、より早く患者さんに新薬を届けられるようにす
ることが目的」と説明している。