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薬食審・医薬品第二部会 日本初の細胞培養日本脳炎ワクチンが通過

公開日時 2009/01/29 23:00

厚生労働省の薬食審医薬品第二部会は1月29日、阪大微生物病研究会の日本脳
炎ワクチンジェービック(一般名:乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン)などの承
認を了承した。3月下旬に開催予定の薬事分科会を経て正式承認される見通し。

ジェービックは日本初の細胞培養で製造した日本脳炎ワクチン。これまで日本
ではマウス脳を使用し製造されたワクチンが使われていたが、05年5月に厚労
省は重篤な副反応ADEM(急性散在性脳脊髄炎)との間に因果関係を肯定する根
拠が明らかになったとして都道府県に対し接種勧奨を行わないよう勧告。当時
開発中だったジェービックの承認が待たれていた。承認条件は、重篤な副反応
を速やかに収集・評価し、適切な適正使用する措置を講じること。ADEMの発生
は数十~数百万人に1人程度とごくまれで、数百例の治験症例数で見つけるこ
とができないため、副反応の情報収集を徹底する。今夏のシーズンの向けた接
種に間に合わせるため、正式承認を先行させ薬事分科会には事後報告が可能か
を検討するとしている。

ヤンセンファーマの抗がん剤ドキシル(ドキソルビシン塩酸塩)は、がん化学
療法後に増悪した卵巣がんを適応追加。抗がん剤アドリアシンをリポソーム製
剤にしたもので、エイズ関連カポジ肉腫での適応を取得している。同剤は卵巣
がんの新たな選択肢として期待が高い。リポソーム製剤では副作用の軽減が期
待されていたが、審査管理課によるとドキソルビシン特有の心臓毒性や手足症
候群など違いはなく、「リポソーム製剤でも注意が必要」としている。承認条
件で全例調査を義務付けた。患者数は推定4000人程度としている。

明治製菓の抗菌薬オラペネム(テビペネムピボキシル)は小児の肺炎、中耳炎、
副鼻腔炎を適応としている。カルバペネム系抗菌剤では初めての経口薬。これ
までカルバペネム系抗菌剤の使用については、厳格化することで耐性菌の発生
を抑えてきた経緯がある。部会では委員から同剤の発売によりカルバペネム系
薬剤の耐性菌の発生に気をつける必要があるとして、承認条件に感受性調査を
含む市販後調査を行うこととした。

また化学及血清療法研究所のMC710(乾燥濃縮人血液凝固第X因子活性化第VII
因子)を希少疾病用医薬品に指定することを了承した。予定される効能・効果
は血液凝固第VIII因子または第IX因子に対するインヒビターを保有する先天性
血友病患者の出血抑制。

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