厚労省・安全性情報 ネクサバール、急性肺障害・間質性肺炎で死亡例
公開日時 2009/02/26 23:00
厚生労働省が2月26日に公表した医薬品・医療機器安全性情報(No.255)によ
ると、直近約10ヵ月間(08年2月25日~12月17日)において、腎細胞がん治療
薬ソラフェニブトシル酸塩(バイエル薬品のネクサバール)で因果関係が否定
できない急性肺障害・間質性肺炎の報告が4例(うち死亡2例)あったことが
明らかになった。添付文書には呼吸困難や発熱などの症状が現れた場合には速
やかに連絡するよう患者に説明することとした。企業側が推計した使用者数は
約2000人(08年2月25日~12月17日)。死亡例のうち間質性肺炎で死亡した1
例については個人輸入で投与していた症例だった。
関節リウマチ治療薬エタネルセプト(ワイスのエンブレル)は直近約3年間
(05年4月1日~08年10月7日)で、急性腎不全、ネフローゼ症候群で16例
(うち死亡1例)の副作用報告があった。使用者数は約2万7000人(07年12月
~08年11月)。悪性神経膠腫治療薬テモゾロミド(シェリング・プラウのテモ
ダール)は、直近約2年間(06年9月15日~08年11月30日)で間質性肺炎2例
(死亡例なし)あった。年間使用者数は約3800人(08年1~12月)。B細胞性
非ホジキリンパ腫治療薬リツキシマブ(全薬工業のリツキサン)については、
直近約3年間で進行性多巣性白質脳症が2例(うち死亡1例)あったと報告、
重大な副作用に追記した。年間患者数は約1万9000人(07年12月~08年11月)
とした。