薬食審・第一部会 アムロジンとリピトールの配合剤は継続審議に
公開日時 2009/04/26 23:00
厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は4月24日、グラクソ・スミスクライン
の前立腺肥大症治療薬アボルブカプセル(一般名:デュタステリド)などの承
認を了承した。6月下旬に開催予定の薬事分科会を経て正式承認される見通し。
ただ、ファイザーの配合剤カデュエット配合錠(アムロジピンベシル酸塩/ア
トルバスタチン水和物)については継続審議となり、5月下旬に開催予定の同
部会で再度審議される。
カデュエットは、高血圧症または狭心症と、高コレステロール血症または家族
性コレステロール血症の併発を適応としている。規格容量は4種類あり、カデ
ュエット配合錠1番はアムロジピン2.5mgとリピトール5mg、2番は2.5mgと10
mg、3番は5mgと5mg、4番が5mgと10mgとなっている。これまでARBと利尿
剤といった同じ効能を持つ薬剤を配合したものはあったが、このような異種効
能は初めて。そのため、両剤を配合する意義や名称について再度議論が必要と
した。同剤はファイザーが07年11月に申請。04年1月の米国を皮切りに、世界
で71ヵ国で承認されている。
アボルブカプセルは5α-還元酵素阻害剤。前立腺肥大症の治療および進行抑
制(前立腺容積の減少、症状の軽減、尿流の改善、急性尿閉のリスク減少およ
び外科的治療の必要性減少)が適応。前立腺肥大の原因とされるジヒドロステ
ロンの生成を阻害する新しい作用機序を持つ。既存の薬剤でみられる勃起障害
などの中枢神経系の副作用も低いと言われているという。他に類薬がないため、
薬事分科会では改めて審議されることとなった。
アステラス製薬のプログラフは、ステロイド抵抗性・ステロイド依存性の難治
性の活動期潰瘍性大腸炎の治療(重症度は中等症~重症に限る)に対する適応
を追加。これまでは、同適応での薬剤はなかったという。海外では取得してお
らず、シクロスポリンが使われているとしている。