メディ・パルHD・熊倉社長 売上総利益率7%を前提に舵取り
公開日時 2009/05/18 23:00
メディセオ・パルタックホールディングス(メディ・パルHD)の熊倉貞武社長
は5月18日、09年3月期決算説明会で、10年度の業績回復を目指し、「売上総
利益率7%台の経営を考える」と表明し、それに合った収益構造改革を急ぐ姿
勢を示した。0.5%まで落ち込んだ営業利益率は1%台の確保を目指す。
熊倉社長は、「売上総利益率8%台への回復は困難。このままでは2~3年後
に営業赤字になる」との認識を示し、7%台を前提にした経営を行う必要性を
強調した。そのため8%を前提にしていた原稿の中期経営計画の数値目標を見
直すとした。
今後の具体策として、09年10月1日に純粋持ち株会社へ移行(「メディパルホ
ールディングス」に社名変更)し、意思決定の迅速化とクラヤ三星堂との重複
コストの削減などを進めるほか、経営合理化策として打ち出した人件費削減、
希望退職者1000人募集を断行する。併せて、都市部で高齢化が急速に進展し、
成長市場とにらむ東名阪を中心に傘下の卸売事業会社6社を統合(社名は「メ
ディセオ」)し、収益力強化と効率化を図る。
また、価格下落の要因として、▽早期妥結による安い価格情報の拡大▽アルフ
レッサとの合併(その後破談)を見据えたポジション取りによる市場の混乱▽
追加のアローアンス獲得のための卸各社による売上への固執――があったと、
自らの反省を交えて分析。10年3月期は「販売価格の正常化が最優先」と強調
した。