製薬協26社決算 09年度は1.9%の微増収見込み 米国の成長鈍化影響
公開日時 2009/05/25 23:00
日本製薬工業協会は5月25日、東証一部上場の製薬企業26社の2009年3月期連
結決算(08年12月期、09年2月期各1社含む)の集計結果を発表した。売上高
は7兆3406億円と前期比3.5%増(増収16社、減収10社)だった。製薬大手に
よる海外企業の積極的なM&Aなどでよって海外売上高が前期比7.5%増となり、
業績全体の増収に大きく寄与した。一方、国内売上高は08年4月に薬価改定が
あったものの前期比1.5%増。高齢化による患者数の増加や新薬効果などが反映
したとみられる。利益面はM&Aによる費用などがかさみ、各利益段階で2桁の
減益となった。
2010年3月期(09年度)の連結業績見込みは、売上高が7兆4818億円と前期比
1.9%の微増にとどまることがわかった。米国市場の成長鈍化や、更なる円高に
よる売上げの目減りが影響する。純利益は前期にM&Aによる多額の費用を計上
したことから大幅増益を見込む。