サノフィ・アベンティスは６月24日、１型及び２型糖尿病患者を対象とする超
速効型インスリンアナログ製剤アピドラ（一般名：インスリングルリジン遺伝
子組換え）を発売したと発表した。皮下投与後に速やかに吸収されて短時間に
消失し、生理的な追加インスリン分泌パターンを再現した。

今回発売するのは、ディスポーザブル製剤「アピドラ注ソロスター」（ソロス
ター＝カートリッジ交換不要のインスリンペン型注入器）、カートリッジ製剤
「アピドラ注カート」、バイアル製剤「アピドラ注100単位／mL」の３製品。
カートリッジ製剤は同社のインスリンペン型注入器「イタンゴ」で投与する。
「ソロスター」「イタンゴ」といった注入器はともに、基礎インスリン補充を
目的とした同社の持効型溶解インスリンアナログ製剤「ランタス」で使用して
いるものと同じ。強化インスリン療法（基礎インスリン＋追加インスリン）が
必要な患者にとっては、改めて投与方法を学ぶ必要がないため、同社は「患者
さんの利便性向上を実現した」としている。

同社はスルホニルウレア系経口血糖降下薬（SU薬）アマリールを持っている。
今回、アピドラが製品ラインナップに加わったことで同社は、経口薬のみの治
療から、SU薬などの経口血糖降下薬に基礎インスリン製剤を１日１回上乗せす
る療法（BOT）、強化インスリン療法まで、糖尿病患者の治療段階に合わせた
治療の選択肢を提供できる国内唯一の企業となる。