バイエルのコージネイトFS 血友病に対する定期補充療法の有効性確認
公開日時 2009/07/17 04:00
バイエル薬品は7月16日、米国で開かれた第22回国際血栓止血学会で報告された、血友病A患者に対し血液凝固第8因子を補充する遺伝子組み換え製剤「コージネイトFS」の臨床試験や大規模市販後調査結果を発表した。その中で英ウェールズ大学病院のアーサーブルーム血友病センター長のピーター・コンリンズ医師からは定期補充療法の治療効果を検証する臨床試験結果が報告され、年換算の関節内出血回数が、出血時にのみ補充する療法では30.4回だったのに対し、出血とは別に定期的に補充する療法は0回と、有意な有効性が示された。
東京医科大学臨床検査医学講座の福武勝幸教授が報告した日本、台湾、欧州などで967人を対象にした大規模市販後調査では、有効性を改めて確認する一方、効果を弱めてしまうインヒビターの発生率を示した。95%を占める治療歴がある患者でインヒビターが発生したのは1.4%で、うち新たにインヒビターを発生したのは0.8%だった。インヒビター経験のある76人のうち、再発・継続したのは7人だった。