ヤンセン 認知症用薬ガランタミンを承認申請 3剤型揃える
公開日時 2010/03/02 04:01
ヤンセンファーマは3月1日、アルツハイマー型認知症用薬として開発してきた「R113675」(一般名:臭化水素酸ガランタミン)を国内で承認申請したと発表した。普通錠と口腔内崩壊錠と内用液の3剤型を揃え、患者の状態に合わせて選べるようにする。
同剤は、脳内の神経伝達物質(アセチルコリン)を分解するアセチルコリンエステラーゼの働きを阻害する作用に加え、ニコチン受容体に対する増強作用(APL作用)により、アセチルコリンの放出する作用を持つのが特徴という。それらによりアセチルコリンの濃度を高める。予定効能は「軽度から中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」で、症状の進行を遅らせる薬剤として2月26日付で申請された。
日本では01年から04年にかけてフェーズ3が行われたが、当局から追加試験が求められ、08年9月まで治験を行い、ようやく申請にこぎつけた。海外では00年に欧州で承認されて以降、70ヵ国以上で発売されており、標準薬の1つとして位置づけられている。ただ、海外では同剤の特許は満了しており、親会社のジョンソン&ジョンソンによる09年売上は23.3%減の4億1500万ドル。