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DPP-4阻害薬・リナグリプチン 腎機能障害の程度による用量調節必要ない可能性も

公開日時 2010/09/22 22:00

DPP-4阻害薬のリナグリプチンの投与に際し、腎機能障害の状態や程度に応じた用量調節が必要ない可能性が示唆された。同剤を投与された患者を対象に行った薬物動態試験の結果から分かった。スウェーデン・ストックホルムで開催中の第46回欧州糖尿病学会(EASD)のポスターセッションで9月22日、結果が公表された。


同剤は1日1回投与の経口糖尿病治療薬。主な排泄経路が腎排泄でないことが特徴の1つ。
すでに日本で上市されているシタグリプチン、アログリプチンの2剤は、主に腎排泄のため、中等度以上の腎機能障害がある患者では、用量調節を行うことが求められている。


薬物動態試験は腎機能障害の程度を、▽末期腎不全患者6人▽高度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランスCrCl≦30ml/min)6人▽中等度腎機能障害患者6人(CrCl:31~50ml/min)6人▽軽度腎機能障害患者(CrCl:51~80ml/min)▽健常人(CrCl>80mi/min)6人――の4群に分け、リナグリプチン5mgを1日1回、7日間、または10日間投与した。


その結果、重度腎機能障害を合併する2型糖尿病患者の暴露量(Cmax及びAUC)は、正常な腎機能障害の2型糖尿病患者の1.4倍の増加にとどまることが分かり、腎機能障害に応じた必要がない可能性が示唆された。


◎メトホルミンへの投与が不適切、SU薬への追加投与 2本のP3データも公表


そのほか同日のポスターセッションでは、▽メトホルミンへの忍容性がない、または禁忌であるためにメトホルミン投与が不適切でコントロールが不十分な症例▽SU薬で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者――を対象とした2本の臨床第3相試験(P3)の結果も公表された。いずれもリナグリプチン群で有意な血糖コントロールが示されたほか、低血糖の発現リスクも有意な増加がみられないことが分かっている。


なお、同剤のP3データとしては、今年6月に米国・オーランドで開催された第70回米国糖尿病学会(ADA)年次学術集会で、▽リナグリプチン単独投与▽メトホルミンへの追加投与▽メトホルミン+SU薬への追加投与▽リナグリプチンとピオグリタゾンの併用投与▽日本人を対象としたボグリボースとの比較試験――の5本の結果が公表されている。


 

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