米・オレゴン州 マクニールの幽霊回収で訴訟提起
公開日時 2011/01/21 04:00
米国オレゴン州政府は1月13日、米ジョンソン・エンド・ジョンソンおよび子会社マクニール・ヘルスケアおよびマクニールPPCなど計3社を相手に、同州Multnomah郡巡回裁判所に訴訟提起したと発表した。昨年夏の小児用消炎鎮痛剤Motorinが欠陥製品だったこと及びいわゆる「幽霊回収」を行った問題をめぐり、オレゴン州違法取引慣行法(UTPA)に違反したとの理由によるもの。
同州司法局のJohn Kroger司法長官は、J&Jほか2社が幽霊回収を行ったのは2009年初頭。同年7月にはそれが明るみなったものの、同社らが公式な回収を2010年2月まで行わなかったため、その間、回収漏れをしたMotrinが同州で販売されたままだったとした。これが、非良心的策略、虚偽・不当表示、一定の情報の公開を怠ることなどを禁止するUTPAに違反したとしている。同問題で州政府が訴訟を提起したのは、これが初めて。
幽霊回収は、マクニール・ヘルスケアが、製造過程における障害が原因で同剤に欠陥があることを発見したが、公式な回収を行わず、業者を雇い、全米のドラッグストアなどで同剤を買占め、回収でないように装いながら事実上の回収を行ったもの。