本誌調査 60社の後期開発品を分析、トップはがん、がん種では血液がんが最多
公開日時 2011/02/02 04:03
2010年問題の影響が暗い影を落とし始めた製薬業界。国内でも今年から14年にかけて大型品の特許切れが相次ぎ不安材料はあるものの、認知症やがんをはじめアンメット・ニーズの高い領域は数多く、成長の余地が残されている市場はまだまだ存在する。
本誌が、国内の製薬企業60社の後期開発品(フェーズ2から申請中の532プロジェクト)を疾患別に調べたところ、がんが断トツに多く138プロジェクトだった。精神・神経系疾患(54プロジェクト)、糖尿病(38プロジェクト)、免疫系疾患(29プロジェクト)、血栓症(25プロジェクト)、消化器系疾患(24プロジェクト)、感染症(23プロジェクト)の順に多かった。
トップのがんをがん種別にみたところ、血液がんがトップで21プロジェクト。乳がん、肺がん・悪性中皮腫(ともに20プロジェクト)がそれに続いた。近年では分子標的薬や抗体医薬ががん治療の成績向上に大きなインパクトを与えているが、血液がんだけみても半数以上(12プロジェクト)が抗体医薬や分子標的薬だった。がん領域では他のがん種でも同様の傾向がみられ、市場での競争激化、ひいては市場拡大をドライブする大きな要因になることが予測される。
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