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FDA 体重管理薬Qsymiaを承認

公開日時 2012/07/23 04:00

米食品医薬品局(FDA)は7月17日、米Vivus社の継続的体重管理のための食事制限および運動療法の補助療法としての薬剤Qsymia(phentermine/ topiramate配合剤徐放製剤)カプセルを承認した。


同剤の適応は、BMI(体格指数)30以上の肥満成人、もしくは、BMI27以上の過体重成人で、高血圧、2型糖尿病、あるいは高脂血症(脂質異常症)など体重関連疾患を少なくとも1つ以上併発している患者の継続的体重管理としている。


Qsymiaはphentermineとtopiramateの配合剤だが、前者は運動療法および食事制限を行っている肥満および過体重成人における短期の体重減少の適応で承認されており、後者は、てんかん患者のある種の発作の治療や片頭痛予防の適応で承認されている。


同剤の安全性・有効性は、2件のフェーズIIIの無作為化プラセボ対照比較試験で検証された。体重関連疾患を併発する患者および併発していない患者、合計3700例が対象となり、観察期間は1年間。全患者が食事制限および定期的運動から構成される生活改善プログラムを受けた。


Qsymia(1日1回投与)の1日推奨用量は、phentermineが7.5㎎、topiramateが46㎎。一部患者のための高用量は、phentermineが15㎎、topiramateが92㎎とした。


2つの臨床試験の結果、Qsymiaの推奨用量では、プラセボ群に比べ、体重が平均6.7%減少、また、高用量では8.9%減少した。さらに、推奨用量では62%の患者が、また、高用量では69%の患者が少なくとも5%の体重減少を示した。


同剤は、緑内障および甲状腺機能亢進症患者には禁忌。また、同剤は心拍を早めるが、心臓発作あるいは脳卒中のリスクが高い患者の心拍への影響は不明。従って、最近6か月間に心臓疾患あるいは脳卒中に罹患した患者には推奨されない。また、全ての患者に定期的な心拍のモニタリングが推奨されている。


FDAは、Vivus社に対して、安全性確保のために、同剤について「リスク評価・緩和戦略」の策定が承認条件となった。同時に、Vivus社は、心血管イベント評価のために長期の心血管アウトカム試験の実施など10件の市販後試験などの要件を満たすことが求められている。


FDAのJanet Woodcock医薬品評価研究センター長は、「肥満は患者の生活全体を脅かすとともに公衆衛生上の大きな課題」と指摘したうえで、「Qsymiaが、食事制限や運動と適切に組み合わせることで、肥満関連疾患を併発している肥満ならびに過体重の米国人の継続的体重管理の新たな選択肢を提供する」と同剤の登場を歓迎した。


一方、Vivus社のPeter Tam社長は、「Qsymiaは、FDAが初めて承認した肥満と闘っている患者のための1日1回の配合剤療法だ」と述べたうえで、「患者や医師が新たなオプションを獲得できたので、今日のFDAの決定は喜ばしい」とコメントした。同剤は、同社によると、2012年第4四半期から販売予定。 

 

 


 

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