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IPF診断遅延で患者にマイナス影響 呼吸器科医の9割近くが認識 ただ診断難しく

公開日時 2015/10/23 03:51

ベーリンガーインゲルハイムはこのほど、呼吸器科医の88%が特発性肺線維症(以下、IPF)の診断遅延が患者にマイナス影響を及ぼすと考えているとの意識調査結果を、日本法人を通じて発表した。IPFは症状がCOPDや喘息などの呼吸器疾患やうっ血性心不全に類似していることから、患者の約半数が最初に間違った診断が行われるといわれ、IPFの診断は難しい。最初に症状が現れてから診断に至る期間の中央値は1~2年とされる。ただ、IPF患者の80%以上でベルクロラ音(マジックテープをはがすときに出るような音)といった特徴的な呼吸音が聴診される。

調査は日本を含む世界10か国の呼吸器科医を対象にしたもの。有効回答数は416人で、うち日本が50人。調査時期は15年8月で、インターネットで実施した。

調査結果によると、IPFの影響を考慮する場合に医師がまず考えるのが息切れ(54%)で、呼吸機能(21%)、増悪(13%)と続いた。IPFの薬物療法を選択する最大の理由は、疾患進行の抑制(78%)だった。

ドイツ患者支援団体Lungenfibrose e.V.のダグマー・ハウシュカ会長は調査結果を受けて、「呼吸器科医がIPFの患者に及ぼす影響をどのように捉え、どのように優先順位をたて、治療判断を行っているのかを知る非常に興味深いもの」とコメントした。

IPFは慢性かつ進行性の経過をたどり、最終的には死に至る。特に急性増悪は全てのIPF患者にとってリスクを伴い、前兆やはっきりした原因がない状態で随時発生する。急性増悪は疾患の経過に影響を与え、数か月以内に死亡することも多く、呼吸器科医にとっては治療を検討する上で重要事項になっている。IPFの有病率は世界で10万人あたり14~43人と推定されている。

同社は世界でIPF治療薬オフェブカプセル(一般名:ニンテダニブエタンスルホン酸塩)を発売し、日本では今年8月末に発売した。日本ではIPFにおける7年ぶりの新薬となり、初の分子標的薬。

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