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経産省の実証事業 糖尿病患者にIoT活用 食事・運動療法で進行抑制

公開日時 2017/02/23 03:50

ウエアラブルなどを活用し、糖尿病予備群や軽症者のHbA1c、血圧、体重、歩数・活動量を把握し、その後、必要に応じて医師や保健師、管理栄養士がICT技術を用いた遠隔診療で介入した結果、HbA1cが有意に改善した-。こうした実証事業の報告が、2月22日に経産省で開かれた「企業保険者等が有する個人の健康・医療情報を活用した行動変容に向けた検討会」に報告された。チャットや週1回以上のメールなど即時性を活かした介入の効果が高いこともわかった。同省はこの結果を踏まえ、日本糖尿病学会と連携し、糖尿病患者2000人規模で2017年度には新規事業を行う考えだ。

実証事業は、第一生命や三菱地所、NTTデータ、トヨタ自動車などで構成される8コンソーシアムで実施された。健診データやレセプトデータからHbA1c5.6以上の糖尿病予備群やHbA1c6.5以上の糖尿病軽症者約1000人を抽出。本人の同意取得後に、歩数・活動量、血圧、体重などの健康データを集積したデータベースを構築。対象者が自らモニタリングできるような仕組みとした。同時に、事業主や保険者の産業医や管理栄養士もこのデータを活用。3か月以上、生活習慣・運動療法の介入を実施し、この改善状況の評価を行った。それぞれのコンソーシアムがメールやチャットなどIoT(Internet of Things)を活用し、異なるアプローチを行った。


◎七福神が応援メッセージ 服薬ない群でもHbA1c値が低下


全体的にHbA1cの低下や体重減少がみられ、特に、HbA1c6.0以上の患者では、特に効果が高かったという。

最も効果があがった聖隷福祉事業団や名古屋大学、日本オラクルなどが集う愛知県健康づくり振興事業団では、介入群には医療ICTを活用した遠隔診療に加え、結果に応じて七福神が応援メッセージを送ってくれるアプリを活用し、行動変容を支援した。181人の対象者を介入の有無に分けて改善状況を検討した。投与治療歴がある症例では、HbA1c値の減少は介入群で0.85(7.48→6.63)、非介入群で0.49(7.26→6.77)、投与治療歴がない症例では介入群で0.56(6.99→6.43)、非介入群では0.16(6.75→6.60)減少した。投薬治療を開始する前に、アプリを活用して食事・運動療法を改善すれば、糖尿病への進行を抑制される可能性が示唆された。


◎2017年度新規事業は糖尿病学会と連携 保険商品の開発も視野


2017年度の新規事業では、ウエアラブル端末から歩数・活動量、体重、血圧などの健康データを蓄積したデータベースを構築。本人が日々モニタリングできる一方で、事業主や保険者が介入し、本人の行動変容を支援する仕組み。こうして集積されたいわゆるビッグデータを人工知能(AI)などを活用して解析し、患者の属性や生活習慣に合致した効果的な行動変容のアルゴリズム構築を目指す。将来的には保険商品などの開発にもつなげたい考えだ。日本糖尿病学会と連携して実施する考えで、6億円の予算確保を求めており、本国会で審議中。日本医療研究開発機構(AMED)を通じた予算配分を行う考え。

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