【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

大正製薬HD・18年度第2四半期 医薬事業15.1%減収 長期品大幅減で 通期も同様に推移

公開日時 2018/10/30 03:51

大正製薬ホールディングス(HD)は10月29日、2019年3月期第2四半期(4~9月)決算を発表し、医療用医薬品を扱う医薬事業は、薬価改定と長期収載品の大幅な減少が影響し、前年同期と比べ15.1%の減収となった。主要製品では、配合抗生物質ゾシンが4割減、抗生物質製剤クラリス、末梢循環改善薬パルクスが3割減だった。医薬事業全体では通期も同様の傾向で推移する見通し。

執行役員の北谷脩氏は、本町記者会での記者会見で「ジェネリックの動向(影響)が結構大きかった。開示していない(長期収載)品目の影響が大きかった」と振り返った。医薬事業売上高は397億500万円、前年同期と比べ15.1%減。同社で最も売上高が大きい新薬では、骨粗鬆症治療剤エディロールが126億円の1.9%増、SGLT-2阻害薬ルセフィは27億円の26.0%増、経皮吸収型鎮痛消炎薬ロコアは16億円、4.2%増と、新薬群は堅調だったが、ゾシン、クラリス、パルクスの落ち込みを吸収するには至らなかった。

医薬事業の通期計画では、売上高は825億円14.1%減。エディロールの2.4%増のほか、骨粗鬆症治療薬ボンビバ、ルセフィ、ロコアは二桁増だが、ゾシン、クラリス、パルクス、ジェニナック、オゼックスはいずれも二桁減と、減収要因が大きい。中でもゾシンは半減の48億円の計画となっている。

連結業績では、売上高の7割を占めるセルフメディケーション事業が2.3%減と医薬事業の不振を吸収せず6.6%減収。利益面では広告宣伝費、販売促進費を抑えたことなどによる販管費の減少、早期退職費用122億円をカバーする関連会社株式売却益の計上により純利益は253.1%の増益を確保した。通期は減収増益の見込み。

早期退職者の内訳、「大正ファーマ」の組織等は非開示

大正製薬HDが同HDと国内グループ会社従業員を対象に実施した早期退職者募集に948人が応募したが、部門別の内訳や退職実施後のMR数は開示しなかった。また、富士フイルムHDとその子会社の富山化学との業務提携を解消に伴い、明年4月に、現在の販売子会社である大正富山医薬品を「大正ファーマ」に名称変更するが、予定する売上規模、所属する予定MR数は開示しなかった。

大正富山医薬品が販売する大正製薬製品は約23製品で、4月以降の販売は大正製薬が行う。大正ファーマは大正製薬の医療用薬の情報提供・収集活動を専門に担うことになる。

【連結実績(前年同期比) 18年度通期予想】

売上高  1294億9100万円(6.6%減) 2690億円(4.0%減)
営業利益169億9100万円(11.9%増)   330億円(10.8%減)
純利益   424億3400万円(253.1%増) 555億円(75.2%増)
 
【主要製品売上(前年同期実績) 18年度予想 、億円】
エディロール 126(124) 260
ボンビバ 30(32)73
ルセフィ 27(21)65
ゾシン 31(53)48
クラリス 23(34)46
ロコア 16(16) 45
ビオフェルミン 20(21)40
パルクス 18(25)34
ジェニナック 14(20)35
オゼックス 12(17)24
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
関連ファイル

関連するファイルはありません。

【MixOnline】キーワードバナー
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(5)

1 2 3 4 5
悪い   良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事

一緒に読みたい関連トピックス

記事はありません。
ボタン追加
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー