東北大とシミックヘルスケア 遠隔モニタリングで熱中症対策 IoT機器開発へ
公開日時 2019/07/02 03:50
東北大学とシミックヘルスケアは7月1日、耳たぶの表面温度を計測し、遠隔モニタリングすることで熱中症を防ぐIoT機器の共同研究を始めたと発表した。現在の熱中症対策は、個々人に注意を促すことは難しい。今回研究する機器は、個々人の状態を遠隔モニタリングし、熱中症になる前に休ませるなどの対策をとることを可能にする。19年夏にも試作機による実証実験を行い、20年夏の販売を予定する。
特に、熱中症の危険度が高い就業環境等での使用を想定する。このシステムは、東北大学大学院医工学研究科の研究に基づくもの。耳たぶの表面温度の計測を行うことで、暑熱ストレス(暑さによるストレス)と相関性の高い脳の温度を遠隔モニタリングすることを可能にした。それにより個々人の暑熱ストレスを可視化し、モニタリングする管理者がストレスの高い人に注意を促したり、対策を取る。
研究では、東北大側は、暑熱ストレス計測システム等に関する研究開発・専門的知識の提供、実証実験を実施する(研究代表者:東北大学大学院医工学研究科の永富良一教授、佐藤啓壮特任講師)。シミックヘルスケア側は、暑熱ストレス計測システムのソリューション開発、製品販売を行う。