日本リリー 社員参加で地域の社会課題に向き合う活動に「力」 3200人参加でヤングケアラーなど学ぶ
公開日時 2024/12/11 04:50
日本イーライリリーは、ヤングケアラーなど地域の社会課題に社員が向き合う活動に力を入れる。9月から約1か月間実施したプログラムには全国の社員延べ3200人以上が参加。ヤングケアラーを取り巻く環境改善に向けた取り組みを中心に活動し、短編映画の上映会を開くなど、新たな取組みもスタートさせた。このほか、被災地支援のセミナーへの参加やフードバンクへの寄付、ゴミ拾いへの参加など幅広い活動を展開したという。同社が12月9日に発表した。
取組みは、コミュニティ貢献活動プログラム「リリージャパン・デイ・オブ・サービス(DOS)」。2008年からスタートしたプログラムだが、今年は9月17日から1か月間実施した。社員参加型のプログラムであることが特徴。中心に据えたのが、ヤングケアラーを取り巻く環境改善だ。ヤングケアラーへの理解を深めてもらおうと、ヤングケラーの実話をもとにしたオムニバス形式の短編映画の上映会とトークセッションを開催する試みも行った。神戸市と東京都港区の会場をオンラインでつなぐ形で行い、民間企業17社を含む支援団体、行政、同社の社員など128人が参加した。
北海道から沖縄まで19都道府県32か所の子ども食堂や児童館などへの図書寄贈も行った。活動を開始した22年から3年間で延べ22都道府県60か所に寄贈したという。ヤングケアラーの支援団体である「ふうせんの会」や赤い羽根福祉募金である「中央共同募金会」など、社会支援団体に総額400万円の寄付を行った。
同社は今回の活動を通じ、社員のボランティア活動を応援、促進し、地域の社会課題の解決、改善に貢献していく考え。「能登半島地震や東日本大震災など自然災害が多いなか、製薬企業として医薬品を継続して安定的に届けていくことに加え、医薬品以外の部分で社会に何ができるのかを追求していきたい」(同社広報部)とコメントしている。