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ミクス調査 MRなど製薬企業関係者の過半数「保険薬局を加えた地域連携を支援したい」

公開日時 2013/09/03 03:54

ミクス編集部は、医療が施設完結型から地域で連携して医療にあたる方向にあることから、地域医療連携を支援することについてMRを含む製薬企業関係者を対象に独自のアンケート調査を行った。224 人(うちMR137人)から回答を得た。それによると、地域医療における保険薬局の存在感の高まりや在宅医療の進展などから「保険薬局を加えた地域医療連携を行いたい」との回答が過半数に上った。自由回答を見ると、地域医療のコーディネーターとしての役割が必要になってくるとの認識も多く、医療が多職種に よる地域連携、在宅医療に向かっていることを見据え、新たなMR活動像を模索している姿がうかがえた。地域医療連携支援は、MRがひとりでできる取り組み ではないことから、本社、支店、営業所を挙げて態勢を整えることを迫る結果といえる。

 
まず保険薬局に対する情報提供活動の実態を尋ねたところ、単なる訪問を除き定期的な情報提供活動を行っているのは65%。定期的に情報提供する必要性を感じているとの回答は85%に上った。必要な理由のみを自由回答からピックアップして分類可能なコメント(97回答)を分析したところ、約4割が「医療機関の処方動向、地域医療、患者の反応等の情報入手」だった。自社の製品やその競合製品の動向、薬剤の使い勝手、反応などをチェックしていることがうかがえた。
 
その上で、地域医療連携支援の経験と意識を尋ねた。連携支援は本社の意向も重要であるためMR以外も含めた全回答(224人)で見たところ、「経験あり」は6割に上り、「経験はないが、行いたい」も3割弱と、その地域医療連携支援の必要性は十分に認識していた。研究会や講演会で、最新治療の解説や病院と開業医の医師同士の交流などを目的としたものが多かった。
 
さらに、保険薬局を加えた形での地域医療連携の支援の経験と意識はどうかというと、「経験あり」は2割とぐっと少ない。地域医療連携はまだ医師同士が主流あることが見て取れるが、「必要性を感じていない」は15%にとどまり、「経験はないが、行いたい」は過半数の55%と、その必要性は高いと認識していることが明らかになった。
 
必要と考える理由のみを自由回答からピックアップして分類可能なコメント(90回答)を分析したところ、「地域医療における保険薬局の役 割、存在感の高まり」が24%、「在宅医療、介護に必要」が9%だった。具体的に見てみると、
 
▽地域で機能を補完しあう観点から、調剤薬局の果たす役割 は大きい(回答者:MR以外)
▽エリアにおける開業医・病院医師と薬剤師による役割分担で治療が進んでいる(同)
▽調剤を巻き込まないと連携サポートが完結しない(MR)
▽医師、薬剤師、看護師、介護士等の連携は、今後地域医療において重要(MR)
▽在宅診療が広まり、在宅薬剤師の役割が大きくなる(MR以外)
 
などと、医療制度の動向から地域の保険薬局の役割が変化していることを見据え、意識が変わってきているようだ。中には「薬剤処方の流れをつかむこと が重要と考えている。紹介や逆紹介など」(MR)と、地域の中で患者の動き、流れが変わり、それに合わせてMR活動を変える必要があり、連携の支援もその一つであることを示唆する回答もあった。
 
実際、保険薬局を加えた地域医療連携では、大まかにみると、医師を講師にした最新治療や処方方針(意図)の講演や、患者指導の実際といった内容が多い印象である。医師と薬局薬剤師、他の職種を含めた双方向 による連携というところまでは、進んでいないようで、一部で在宅医療での緩和ケア、在宅への薬剤配送体制といったものが散見される程度であった。
 
この調査結果の詳細は、MONTHLYミクス9月号の巻頭特集「地域医療で変わる保険薬局薬剤師の役割  多職種連携を次世代MRはサポートせよ!」に掲載した。こちら
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